離婚前と離婚後にする手続き

もしも離婚をすると決めたとき、一体何をすればいいのでしょうか?離婚届を出すだけ?それで終わりでよいのでしょうか。離婚届を出す前にしておいた方がいいこと、出した後にしなければならないこと、実はたくさんあります。離婚したあと困らないように事前にチェックしておきましょう。
離婚前にすること
- 夫婦での話し合い
- 必要な場合は離婚協議書の作成
- 就職先、転校先、引っ越し先の検討
- 家や車はどうするのか
- かけてある保険は?学資保険は?
- 子どもの今後はどうするの?
- 今ある財産は?
- 年金はどうなる?
離婚後の手続き①
- 離婚届を出す
- 住民票、世帯主、マイナンバーカードの変更(市町村役場)
- 離婚後も婚姻中の姓を使用したい時は婚氏続称の届け(市町村役場)
- 子の氏の変更許可申し立て(家庭裁判所)
- 子の入籍届け(市町村役場)
- 子の児童手当(市町村役場)
- ひとり親家庭の手続き(市町村役場)
- 国民健康保険、国民年金の手続き(市町村役場)
- 社会保険、厚生年金(勤務先、年金事務所)
- 身分証明書の変更(免許証やパスポートなど)
- 印鑑登録の変更(氏が変わった場合は判子の変更も)(市町村役場)
手続きによって提出する書類が異なります。ご注意ください。
離婚後の手続き②
- 電気ガス水道の手続き
- 銀行口座の名義や住所変更
- 郵便物の転送の手続き
- 各種名義変更
- 自動車やバイク等の名義や住所変更
- 不動産の名義変更
- お子さんの学校の編入手続き
大まかですが、これらが離婚に関係ある手続きです。
離婚を考える

どんな夫婦でも一度位は、離婚を考えたことがあると思います。実際、今の日本では3組に1組が離婚、2分に1組が離婚していると言われています。
離婚件数は年々増加し、離婚件数や離婚率は高い水準を保っています。離婚の原因は男女ともに「性格の不一致」が第1位です。
結婚した当時は何をしても許してしまえた相手の性格や態度が、今では何をしていても腹が立ってしょうがないと思うようになり、結婚後15年〜20年あるいは婚姻歴20年以上の熟年夫婦の離婚が増加傾向にあります。
他にも、相手の不貞行為(浮気、不倫)や金銭面、育児面での不安などで離婚を考える事もあると思います。特に産後、子育てに積極的に関わってくれないとか、相手が浮気や不倫をした場合には「1秒たりとも一緒に居たくない!今すぐに離婚してやる!!」と離婚届を出したくなると思います。
しかし、ここで少し冷静になって、離婚した後のことを考えてみて下さい。
離婚して子供と一緒に暮らす場合は、実家を頼るにしても子供と生活していく為のお金は必要です。お仕事をする時の子供の預け先や就職先はありますか?
離婚した後は生活していくため、しっかりとした生活設計が必要となります。
2016年に行われた、厚生労働省のひとり親世帯調査で、母子家庭で一番大変なこと第1位は「生活費」だとの結果が出ています。また、元夫から養育費をもらっていない家庭は60%もあるそうです。
小さな子供がいて離婚する場合はすぐに働けなかったり、子供の病気でパートに少ししか出れない事もあります。自治体によるひとり親家庭への支援はありますが、それだけでは足りないのが実情です。
暴力や、虐待などですぐにでも離婚した方が良い場合は除き、今すぐに別れることにとらわれず今後のことを考えてからでも遅くはありません。
どうしても離婚したい方も、今後の生活のために子供の養育費をもらう。財産分与をもらう。年金分割の手続きをするは考えて欲しいです。
話し合いの時間はかかりますが、子供や自分の将来のために一度考えてみてください